三つ豆ファーム

豆を播くときは三粒ずつ播け。

    一つは、土の中の虫たちのために。    一つは、空を飛ぶ鳥たちのために。     そしてもう一つを、我々人のために。


2014年4月10日木曜日

自分の今立っているところ。

わが息子の名前は立(りつ)といいます。
しっかり立って生きて行けよ。という思いからですが、父ちゃんはどうなんだよ。っていうお話。


住んでいるのは千葉県山武市沖渡という集落。南側に田んぼ、北側に山を背負った、いわゆる古村です。
大工さんだった大家さんが30歳の頃に自分で建てた家をお借りしています。築50年以上。

裏山に大国主様が祭られている神社があるので、屋号は宮下と申します。
目の前に集落センター(寄合所)があるので村の行事の際はペロンペロンになるまで飲ませていただいています。寄合に参加するメンバーで30代は私だけです。

新規参入で就農して今年で10年目、なかなか貯蓄はできませんがどうにか家族4人暮らしていけてます。もうひと頑張りしないと子供に高等教育を受けさせてあげられないので、もう二がんばりしようと思っております。で、あれやこれや試行錯誤中。

性格はわりと明るい方だと思います。そしてわりと女性的な男だと思っています。妻はわりと男性的な女なのでバランスのいい夫婦じゃないでしょうか。いろいろ喧嘩もしますが、わりあいうまくいってます。

環境問題を科学の力で解決したいと思っていたふしがあり、研究者を目指しましたが、熾烈な競争社会にちょいと触れただけで気分が悪くなって逃げ出した臆病者です。
生命科学が好きです。生命のダイナミックさや、完璧なシステムに感動します。
ゾウリムシの原形質流動と銀河の星の動きに高い相関性があるという論文がでたときにはちびりそうになりました。

世界を変えたい!と思うほどの理不尽なめにあったことがありません。
体験したことのないことをイメージして自分を奮い立たせるほどの想像力もありません。

農的暮らしにあこがれたわけではありません。ましてやビジネスとして儲かるとふんだわけでもありません。
しいて言うなら自然環境と仕事をすることで軟弱な精神を叩きなおそうと思ったんです。
結果として最高の仕事を選んだと思っています。毎朝やりたいことが沢山あり、それをすることが仕事になりお金を頂き、生活できて、たまに感謝の言葉までいただける。幸せなことです。

この幸せにどっぷりつかっていていいじゃない。
喰えればいいじゃない、御の字じゃない。

とも思いますが、子供のためにはもう二がんばり、三がんばりしなくてはとも思います。


そして明日も日の出とともに畑に出てアブラムシをつぶしに行く。