三つ豆ファーム

豆を播くときは三粒ずつ播け。

    一つは、土の中の虫たちのために。    一つは、空を飛ぶ鳥たちのために。     そしてもう一つを、我々人のために。


2013年11月22日金曜日

遺伝子組み換え作物について

「遺伝子組み換え作物を食べても何の害もありませんよ」

というとすごく驚かれます。白い目で見られることもしばしばあります。

初めに言っておきますが、私は遺伝子組み換えは好きではありません。
自然界でおこるランダムな組み換えにゆだねて、ゆるりと遺伝子が変異し、生き物が進化していくのに任せる方が好きです。

「人間も宇宙の一部だから、人為的な遺伝子組み換えも自然の流れの中でしょ」
と言われれば、それもそうだなと思いますが、好きじゃないものは好きじゃないです。

「カンブリア紀のように自然の流れの中で、ものすごい速度で遺伝子に変異が生じ、多様な種が爆発的に生まれた時期もあるじゃない」
と言われれば、それもそうだよねと思いますが、好きなじゃないんだもの。



さて、遺伝子とはなんでしょうか。遺伝子とはDNAが意味をもって配列しているものです。そしてDNAとはアデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)、シトシン(C)という4種類の核酸塩基からなります。



ですので、遺伝子の配列が多少組変わろうが、もともとの組成が同じATGCなので、食べて消化してしまえば、各種アミノ酸になります。

組み替えた遺伝子の由来のアミノ酸も、通常の遺伝子のアミノ酸も、同じです。差異はありません。



なので、遺伝子組み換え作物を否定するとき、食べたときの害を叫ぶことはお門違いなのです。

私も遺伝子組み換えは嫌いだから、なるべくやらないでほしいですけど、科学の進歩に人が自ら歯止めをかけられる気が全くしないので、半ばあきらめています。「知らないものを知りたい!」というのは人間の性で、森から草原へ降り立った原始人から受け継ぐ性質だと思います。


生命の源に人為的に手を入れる

のは気持ち悪い!倫理的にいやだーー!
ってのは反対の理由にはぼやっとしていて弱い気がする。

体に悪いからやめろーー!!
のほうがキリッとしていて力強いけど、根拠がないからなぁ。










2013年11月8日金曜日

「科学」に対する認識の違い。

有機農業業界にいると、科学に対する隔たった認識に触れることがよくあります。

人間的に尊敬できる方々がこぞって科学に対する憎しみににも似た物言いをするのを聞くにつれ、一時は科学者を志した私としてはなんとも悲しい気持ちになります。

科学は万能ではありませんが、はなから疑ってかかるほど不誠実なものではないことを知ってもらいたいです。

森羅万象の中に、法則性を見出して、だれでも理解できる数式や、文字にして表す。

このことに世界中の科学者が、それこそ人生をかけて、命を削るような努力をした数百年の積み重ねが今日の科学です。
ですから科学的根拠に異議を唱えるならそれなりの根拠を示さなくてはいけないと思います。

科学的根拠を述べるその人自身を疑ってかかる人もいます。科学者も人間ですから、いい人もいいれば、嫌な奴もいるでしょう。実験結果をねつ造する姑息な奴もたまにいたりします。ですが、ほとんどの科学者はまじめだし、ねつ造した結果は世界中の科学者の目にさらされ、再実験され、すぐに白昼の元ににさらされます。



放射能の問題にしても、農薬の問題にしても、それ自体についての科学的知識、それらが人体に影響を与えるメカニズムについての知識なしに、危険性を論じる方がいますが、それはとても危険なことだし、それこそ不誠実だと思います。


世の中には科学で説明つかないことがまだまだ多いし、すべてが科学で説明できるようになるとは思いません。こんなこと言ってる私も科学で説明できない領域の話が大好きです。実は有機農業の面白さの一部はそのあたりにあるとも感じています。

科学的な土台をしっかり理解したうえで、それをふまえたうえで有機農業の面白さ、食の大切さ、おいしさを伝えていければと思います。





2013年11月2日土曜日

小規模農家の生きる道は

三つ豆ファーム。自称小規模農家です。

いったい何ヘクタール以下が、従業員何人以下が、売り上げ何万円以下が、小規模農家と言われるかはよくわかりませんが、自称小規模農家です。

ひとまず、自分の目の届く範囲の経営規模というあいまいな表現にしておきますか。


実は、ここ2年くらいは今後の三つ豆ファームの経営スタイルをどうするのか定まらない日々です。
ビシッと筋の通ったビジョンを打ち立てたいと思いつつも、時代の流れに乗っかってフワフワ行くことをビシッと決めちゃうかなんて考えたり。

そんな具合ですから。とにかく隣の芝生が青すぎて困る。
先輩農家のブログやフェイスブックの情報によだれをたらし、後輩農家の着実な成長にソワソワして見たりしています。

一週まわって着地するところは決まって、「今やれることをしっかりやる」なんですけどね。


戦略的に人生を設計できる人に憧れます。
でも、私にはとてもできそうもないし、おそらくやっていて楽しくないと思う。

生き生きとした、生命力みなぎる野菜をつくる。
農の周りにある楽しみを共有する。
自然のはたらきを利用して環境負荷の少ない農業をする。

この理念を腹にすえていきます。


で、タイトルにある、「小規模農家の生きる道」とは。

わっかんね~~けど、私の出した一つの答えは。



面白い農家になる



10年前のインドへの旅の日記の最後のページに同じ言葉が書いてあった。

10年かかって一周したよ。お帰りオレ。



2013年10月30日水曜日

秋の水攻め


 
今年は太陽熱除草を効かせたベッドの二次利用を試してみました。
写真は早だしのコカブの後、きれいに片づけて鶏糞を薄く振って、ちぢみほうれん草を播種。
100m。10月17日蒔き。
 
 

 

こちらは同様に24日蒔き。50m


 29日蒔き50m


先日の台風の水害の様子です。
約15アール水没しました。これだけの面積が水につかるのは9年間で初です。

 台風が通過した日の朝の様子。


1日後もまだ水が残った。
日本ほうれん草は2アールほぼ全滅。ちぢみホウレンソウも一部消失。こかぶも生育不良。


完全に後手に回ったが、師匠にバックホーをお借りして、水路を掘った。




 
 
台風から1週間後にもかかわらず1m掘ると水が出てきた。


2013年10月1日火曜日

これを奇跡のジャガイモと、言ったもん勝ち。

 3月に種イモを植えて6月に収穫する春ジャガイモに対して、
8月に種イモを植えて11月に収穫するジャガイモを一般的には秋じゃがと呼びます。

では、これは何じゃがなんでしょうか?

6月に収穫するべきジャガイモが、猛暑の夏の間、草むらの下の土の中にいて、昨日ようやく日の目を見ました。ハンマーナイフモアで草を粉砕すること3回、まったくエネルギーの無駄遣いはなはだしいです。




 私の大好きな野菜の一つ、紅菜苔(コウサイタイ)アブラナ科の野菜で花芽を収穫して食べます。
今播くと2月下旬から3月の野菜の少ない時期に収穫ができるのでとても重宝します。
味は一般的な菜花とはまったく違い、苦みがなく甘みと旨みのある菜花です。私はひき肉と炒めて塩だけで味付けしたのが大好きです。肉なしでもかなりの旨みがでます。


種まきの大事な時期に、種まきの大切な相棒、クリーンシーダーの後輪のプラスチックのスポーク部が全部折れるというアクシデント。ひとまずテープで止めて応急処置。


 応急処置したタイヤでほうれん草の播種。4a。
年末ころに収穫予定。この時期のホウレンソウが一年で一番おいしいと思う。
三つ豆ファームの野菜を買ってくれているお客さんたちもそれを知っていてこの時期ほうれん草の注文が一番多くなります。


 葉も弦も茶色く枯れ上がり、収穫適期を迎えたヒョウタン。
スピーカーになるべく出荷されます。
リンク先のHPのスライドショーで大量のヒョウタンを前に大ヒョウタンを抱えて笑っているおっさんは私。昨年の出荷時の記念撮影です。


なんか寄り添ってるみたいなので「めおと瓢箪」と命名。

2013年9月25日水曜日

年末年始に向けた仕込みと、今月のアースデイマーケット

 いつまでも夏にしがみついていたい私ですが、
さすがに彼岸を過ぎると朝夕のひんやりした空気に、秋を認めざるをえません。

ここから10月上旬までは種まきのハイシーズン!
ほぼ毎日何かしらの種を播いています。


 写真に写るは、私の種まきを助けてくれる種まき機たち。
下の黄色いのはクリーンシーダーといいまして、回転するロールの穴の大きさ、形、数、そしてロールがタイヤと連動するギヤの比率を変えることで、いろんな大きさの種をいろんな株間に播いてくれる優れもの、

上の赤いのは、播きたい種をあらかじめテープの中に、お好みの株間、粒数で埋め込んだものを播いていく道具。種のテープへの加工は専門の加工業者にお願いします。
ちなみに加工テープには有機JAS対応のものと非対応のものがあって、数年前に知らずに後者を使ってひどい目にあいました。JAS非対応の方が分解して土と交るのが早いという皮肉。



 これが実際に播いている写真。
ながい畑でしょーー。150mあります。3区画に分けて50m×3にして使っています。幅は30mしかない細長い畑。



 この間の日曜日はアースデイマーケット@代々木公園ケヤキ並木  でした。
宅配野菜グループ、べじたぶるんでの出店も今年で7年目。
木の平箱と黒板に書かれた値札が目印です。場所は毎回先着順に決めていくのですが、今回は到着が遅くなっていつもの場所を取れずでした。

「ここにいたの~」「探したわよ~」なんて沢山のマダム達に言われて上機嫌ですよ。
探して会に来てくれるなんてほんとに嬉しいかぎりです。
月に1度のお客さんとの直接交流は私の明日への活力になります。


 素敵なマーケット前日はこの通り、インドと見まがうほどのカオス。

「うぉりゃ~~。明日のマーケットに間に合わんど~!」
「売れ筋の生落花生もっと掘ってこんか~い!!」

と妻にあおられて畑に飛んでいく夫。

次回のマーケットは10月27日です。








2013年9月2日月曜日

ひまわり油プロジェクト。美味しい油が食べたいんです。

美味しい油がたべたい!!!

と始まった、ヒマワリ油プロジェクト。いよいよ収穫です。

頭を垂れてきたヒマワリの首元にカマを当てて…





 刈り取った頭はまるでパンケーキのよう。こんなものを収穫するのは初めての経験で不思議な感じ。乾燥場所を作るべくハンマーナイフモアで粉砕→トラクターで耕うん。



このようにコンテナに並べて。



ちょいと目線をあげると、明暗のコントラストがくっきり雲がきれい!




トンネル支柱をたてて、トンネルビニールをかぶせて乾燥!

1週間ほど乾かしたら脱穀して搾油です。楽しみだねー。贅沢天ぷらパーティーしたいので、お店貸してくれる方募集中です。



最後は同じ畑に播いた大豆。
千葉の在来種(品種不明)右と、東京三河島大豆左。葉色の違いでくっきり分かれました。